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低イオン強度食塩水
小島 健一
1
1新潟大医療技術短大部
pp.44
発行日 1982年1月1日
Published Date 1982/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543202423
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低イオン強度食塩水(LISS)が赤血球と抗体との結合を促進することに注目して,LISSをルーチンの輸血検査に初めて導入したのはLow1)らである.抗グロブリン試験(AGT)の第一段階における抗体による赤血球感作の時間が大幅に短縮でき,しかも感度も上昇して判定しやすいことを報告した.このような反応速度,感度をあげることができるよい方法がルーチン検査になりにくかった理由は,非特異反応が起こりやすくなりはしないかという危惧からであったが,Lowらは1967年に導入して1973年に論文を投稿するまで慎重に検討して,その危険のないことを証明した.
LISSはグリシン18gを蒸留水500mlに溶かし,1NNaOHを少量加えてpH6.7とし,0.15Mリン酸緩衝液(pH6.7)20ml,NaCl1.79gを加え,蒸留水で1,000mlに併わせて作る.NaCl濃度は0.03Mである.
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