救急検査の実技
輸血検査
山本 一恵
1
1阪大病院輸血部
pp.375-380
発行日 1977年5月1日
Published Date 1977/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201359
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輸血検査の心得
輸血—なんとすばらしい言葉であろう.この行為により今まで数多くの生命が救われ,より高度な手術の発展を助けた.しかしながらこの効果的な輸血も,もし安易に無意識に行われたとしたなら,受血者にとっては全く迷惑な話で,無防備な状態でいきなり直接血管内に異物(時には有害物)を大量に導入される結果となる.従って輸血検査では慎重な判断,適切な対処,精度の高い技術が必要とされる.更に緊急状態が多いので迅速さも要求される.輸血検査とは決して血液型検査と交差試験のみではなく,血液を用意するところから始まり輸血後副作用の有無を見届けるまでが仕事である.
以上のことを十分考慮して検査を進めてください.
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