技術講座 一般
尿検査・5—ウロビリノゲン
長岡 文
1
1東京文化医学技術学校
pp.758-760
発行日 1976年10月1日
Published Date 1976/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201180
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
肝臓より分泌された直接ビリルビンは胆汁により腸に入り,腸内細菌により還元されてウロビリノゲンとなる.それは腸管より吸収されその大部分は門脈を経て肝臓に至りビリルビンとなり,再び胆汁中に排泄されて腸に送られる(腸肝循環).しかし腸管より吸収されたウロビリノゲンの一部分はそのまま腎に至り尿中へ排泄される.これが尿中のウロビリノゲンである.ウロビリノゲンは容易に酸化されウロビリンとなる.この2つを合わせてウロビリン体と言う.
正常者の尿中にはこのようにわずかのウロビリノゲンが含まれている.それはウロビリン体として1日に0.5〜2mgであるがその排泄は日内変動が大きく,午後2〜4時が最も排泄量が多い.また季節では夏が多いと言われている.
Copyright © 1976, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.