マスターしよう基本操作
血清分離のしかた
富田 仁
1
1京大病院中検部
pp.41-45
発行日 1974年2月1日
Published Date 1974/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200371
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被検材料として血清を用いる検査は,ほとんどすべての臨床化学的検査,血清学的検査などその数において最も多い.血清分離のしかたはそれらの検査を正確にするための基本となるもので,たいへんたいせつな問題であるが,日常あまりにもしばしば行なわれるために,だれでも十分じょうずにできるものと思われているので,検査室では新米の検査技師や助手の仕事となりかねない現状にある.だれでも容易にできると思っていた血清分離のしかたが,案外できないのは日常茶飯事に見られることである.血清分離のしかたというような講義や実習が,医学教育(臨床検査技師教育を含めて)において,ほとんど行なわれていないことに起因する.
ここに初歩的技術を紹介する.採血された血液から血清分離をいかにして早く,いかにして多く,いかにして溶血せずに,いかにして血液の混入なくして行なうかが血清分離のしかたのすべてである.
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