書評
臨床微生物検査ハンドブック 第4版
熊坂 一成
1,2
1AMG上尾中央総合病院臨床検査科
2AMG上尾中央総合病院感染制御室
pp.1382
発行日 2012年11月1日
Published Date 2012/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103773
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小栗豊子博士(亀田総合病院臨床検査部技術顧問)編集の「臨床微生物検査ハンドブック 第4版」が三輪書店から出版された.
本書には,臨床微生物検査の基本的重要事項から最新の知見までが含まれている.そのすべてを紹介することはできないが,巻頭のカラーアトラスでは,喀痰のMiller & Jonesの分類,Gecklerの分類,主な検体のグラム染色標本,各種分離培地上の集落と確認培地,さらに微量液体希釈法とEテスト,迅速診断キットまでが網羅されている.本文では,基本的事項である患者検体の採取法と保存,グラム染色の鏡検や集落性状から菌種を推定することの重要性が強調されており,標準的な同定法と薬剤感受性検査が掲載されている.同定キットの使用ミスの解説の部分は是非,読者の方に熟読していただきたい.読者が実際に検査をする際の利便性を考え,臨床材料から検出される主な菌種の感染部位,日常検出される細菌の学名(新旧の学名),由来材料を表にまとめてある.
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