トピックス
jellyfish signとは
久米 伸治
1
1広島大学病院診療支援部高次医用画像部門
pp.139-142
発行日 2011年2月1日
Published Date 2011/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103060
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はじめに
頸動脈可動性プラークのなかでも拍動性血流が作り出す血管内圧の変化によって,プラーク表面が浮き沈みするプラークのことを“モバイルプラーク(mobile plaque)”と呼んでいる1).しかし,“mobile”の辞書的意味では「可動性の,動きやすい」といった理解が一般的であることから,プラークの動きをイメージしにくい.そこで筆者らは,超音波所見上の特徴を捉えた汎用性のある名称を用いたほうがよいと考え,従来mobile plaqueとされていたプラークの動きが,あたかもクラゲ(jellyfish)の伸縮運動によく似ていることから“ジェリーフィッシュサイン(jellyfish sign)”と呼称することを提案し,このような動きを示すプラーク自体を“ジェリーフィッシュプラーク(jellyfish plaque)”として報告してきた(図1)2~4).
本稿では,筆者らの報告を契機に最近学会などで使用されるようになってきた“jellyfish plaque”と,画像所見“jellyfish sign”について説明する.ただし,“jellyfish plaque”については学会などで認知された確定的概念とまではいえず,むしろ臨床の場において“jellyfish sign”が先取りされた形で汎用されるようになってきたというのが現状である.
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