トピックス
生活習慣のエビデンス―ほどほど健康論
岡田 正彦
1
1新潟大学大学院予防医療学分野
pp.373-374
発行日 2008年4月1日
Published Date 2008/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102059
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はじめに
医療の究極の目的は,いったい何であろうか.多くの医療は,単に検査データを改善するために行われているように筆者には思える.例えば,「血圧が高いのでお薬で下げましょう」というセリフは,これまで世界中の医師が繰り返し患者に言い続けてきたものではないだろうか.
しかし,高い血圧はなぜ下げなければならないのか,あるいは薬を使い続けるとどうなるのか,考えてみたことがあるだろうか.「もっとやせるように!」というのも,病院のなかで聞かれるお決まりのセリフだが,なぜ太ったままでなぜいけないのか,明確に答えられる人はいるのだろうか.
本稿では,これらの素朴な疑問に対する答えを探し出し,それに対してどうすればよいのかを最新の大規模調査データに基づいて考えてみることにしたい.
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