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編集後記
高木 康
pp.1322
発行日 2007年10月15日
Published Date 2007/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101903
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2006(平成18)年5月に「メタボリックシンドローム健診」にかかわる記事が新聞に掲載されてから,熱病にも似た「メタボ健診」フィーバーが続いています.メタボ解消のための食物はいうに及ばず,サプリメント,健康機器までがマスメディアの広告に登場しています.さらに,三重県伊勢市の市長をはじめとする幹部職員が「7人のメタボ侍,内臓脂肪を斬る」と銘打ったキャンペーンを展開中に,その参加者の課長がジョギング中に急性虚血性心疾患で死亡するという事故が新聞紙上を賑わせました.また,メタボ健診での経済効果が「特定健康診査」と「特定保健指導」で,新たに最大2,800億円超の医療市場が生まれることなどが,種々のシンクタンクから報告されています.医学界ばかりでなく,経済界も巻き込んだ一大フィーバーなのです.
編集委員会で,今年の「検査と技術」の特集号の主題が討議されたときに,2008(平成20)年4月から施行される「特定健診」に決定するまでに時間はかかりませんでした.内容については,既に多くの雑誌の特集号で取り上げているような総花的な内容ではなく,『検査と技術』誌に特化した内容にすることになりました.そして,題名も「メタボリックシンドローム健診検査技術マニュアル」となりました.
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