技術講座 一般
―初心者のための尿沈渣検査のコツ 第8回―外来混入物の見かた
岸本 修次
1
1独立行政法人国立病院機構高松東病院研究検査科
pp.1265-1269
発行日 2004年10月1日
Published Date 2004/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100850
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新しい知見
尿沈渣検査はこの10年余で変化し,特に赤血球や上皮細胞の見かたは大きく変わった.ただ外来混入物においてはその見かたに大きな変化はなく,むしろディスポーザブルの尿コップや尿スピッツ,スポイトなどの普及により人為的な混入物は減少しているのではないかと思われる.外来混入物は花粉や繊維など多くのものが報告義務のない邪魔者に過ぎないが,それだけに細胞や円柱との的確な鑑別が必要である.一方,寄生虫や子宮癌細胞の混入など,尿路系からではないが,臨床上重要な混入物も稀ではあるが存在する.
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