入門講座 各科共通
ガラス器具の洗い方
松村 義寛
1
1東京女子医大生化学
pp.211
発行日 1967年3月15日
Published Date 1967/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917132
- 有料閲覧
- 文献概要
ガラスは化学薬品に対する抵抗性が強いのでどんな洗剤を用いてもよい。しかし検査室での日常の作業に用いているものに対しては迅速に洗えるもの,経済的のもの,人手を要しないもの,どんな汚れに対しても同じ方法でよいものが望まれる。けれども現在ではこのような理想的な方法はないので汚れの性質,ガラス器の形状,数量などに応じてある程度使い分けることが必要である。
検査室で最も一般的に起る汚染は血液試料によるもので,血液成分である血漿タンパク,血球ヘモグロビンなどタンパクによるものである。これに対しては中性洗剤(テイポールなど)の1%溶液に数時間浸漬しておいたあとで,流水で洗剤を十分に洗いおとすことである。ガラス容器の内面の洗剤を洗いおとすためには,少なくとも水を10回かえて洗うことが必要である。
Copyright © 1967, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.