レポート
生化学検査の精度管理
広明 竹雄
1,2
1東京都衛生検査技師会病院分会
2精度管理研究会
pp.358-363
発行日 1966年4月15日
Published Date 1966/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917018
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精度管理の試みとその動機
精度管理のためにControl Serum, Unknown Sampleを病院間に流す試みは,米国では1946年ペンシルバニヤ州医師会で行なわれ,病院間のバラツキがあまりにもひどかったので,いろいろの対策がなされ,管理血清の必要性が叫ばれるにいたった。日本においては医学書院(1962)および肝機能研究班,第一化学その他で同一Sampleを各病院間に流すことが試みられ,いろいろの問題点が指摘されている。その後もいろいろと試みられており,検査各種目の内容にまで立ち入って追求するという動きは個々にはあったが,全体としてまとまって検討しようということにはいたらなかった。今回精度管理研究会が発足した目的は,単に病院相互間のバラツキを再認識するのみでなく,重複測定を行なってより多くの情報を知り,加えて検査機器や検査内容の検討を行なうこと,および検査技師相互の向上を目指すことである。われわれとしては,おしつけでなく自発的に技師が精度管理を試みた点に最も大きな意義があり,今後の検査技師会としてこの種の研究の進め方を示したものと考えている。
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