特集 日常検査法の基礎知識と実技
血液学
血液形態学的検査法(1)—I.ヘマトクリット(赤血球容積)測定
新谷 和夫
1
1関東逓信病院臨床検査科
pp.1183-1190
発行日 1965年12月10日
Published Date 1965/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542915849
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1.基本的事項
血液は有形成分(赤血球,白血球,血小板)と無形成分(血漿)に大別できるが,正常人では全血液に対するその百形成分,特に赤血球の占める容積の比はほとんど一定の値(女42,男47%)註1を示すことがしられている。なおこれの減少,増加は各種の貧血,多血症などで認められるのでその診断上きわめて有用である。測定法は種々あるが註2,特定の試験管に凝固阻止した血液を入れて遠心沈澱し赤血球容積を算出するヘマトクリット法が簡便で精確度も高いので好んで用いられている。なお本法では副次的に白血球数,血小板数,血漿ビリルビンの多少についても概測できる。
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