技術解説
腎機能検査法(4)—尿素クリアランス測定
浦壁 重治
1
,
折田 義正
1
,
白井 大禄
1
1大阪大学医学部阿部内科
pp.682-691
発行日 1965年8月15日
Published Date 1965/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542915790
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はじめに
腎機能不全進行とともに血中尿素濃度が上昇し,これと反対に,尿中排泄が低下する事実を根拠に,古くから腎機能を血液尿素濃度,尿中尿素濃度,さらに尿量を加味することによつて表現せんとする試みがなされてきた(表1)。
かくしてVan Slyke一派の提唱するクリアランス(Clearance)という概念が導き出され1),これが尿素以外の物質たとえばイヌリン,チオ硫酸ソーダ,ダイオドラスト,パラアミノ馬尿酸ソーダなどに応用されて,腎生理,腎病態生理,腎疾患の臨床に大いに貢献した事情については前回くわしく述べた。
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