今月の主題 造血器腫瘍の新しい検査
総説
血中微量M蛋白の検出法
伊藤 喜久
1
Yoshihisa ITOH
1
1自治医科大学臨床病理学教室
キーワード:
微量M蛋白
,
血清蛋白分画
,
免疫電気泳動法(IEP)
,
骨髄腫
,
H鎖病
Keyword:
微量M蛋白
,
血清蛋白分画
,
免疫電気泳動法(IEP)
,
骨髄腫
,
H鎖病
pp.391-396
発行日 1989年4月15日
Published Date 1989/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913951
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種々の免疫グロブリン異常症では,血中に微量モノクローナル免疫グロブリン(M蛋白)が出現することが少なくない.このようなM蛋白をできる限り見逃しなく検出するためには,臨床サイドではM蛋白の出現しうる病態・疾患を熟知して,患者診察時の異常所見からその存在の可能性が疑われる場合には,積極的に検索を進める姿勢がたいせつであり,臨床検査サイドでは,臨床サイドとの協力の下に,M蛋白の病態に関連した種々の検査所見に注意を払いながら,血清蛋白分画,血清・尿免疫電気泳動法(IEP)を基軸に,より精密な分析法も組み合わせて細心の注意を払って,その発見に努めることが肝要である.しかしこれらの努力にもかかわらず検出されなかったり,見逃されているものもあるのもまた事実である.
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