資料
17 森鴎外とPettenkoferの出会い
鈴木
pp.1411
発行日 1984年11月1日
Published Date 1984/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542912385
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Max von Pettenkofer (1818〜1901)は,衛生学の父と言われるドイツの学者である.当時はKochが感染症が細菌によって起こることを主張し始めたころで,Pettenkoferはそれにまっこうから反対したと言われる.
ある学会場で,大激論のあげく,Kochが純培養に近いほどのコレラ菌の入ったコップをPetten-koferに突きつけ,「私の説が嘘だというのなら,このコップの水を飲んでみなさい」と言ったところ,Pettenkoferは平然として眉一つ動かすことなくそれを飲みほしたが,驚いたことに,その後まったく何の症状も示さなかったという逸話が残っている.
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