特集 臨床検査のシステム化
診断ロジック
3.心電図分析プログラム
宮原 英夫
1
,
藤田 忠和
2
1北里大学医学部内科
2(財)北里ヘルスサイエンスセンター
pp.1399-1405
発行日 1982年11月1日
Published Date 1982/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542911708
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わが国におけるここ2,3年間のコンピュータ内蔵型自動心電図解析装置の進歩と普及は目覚しく1),今日では検査件数が極端に少ないユーザーでも自動診断システムの恩恵を受けることが可能になってきた.一方自動心電計端末を使って収集した心電図信号をコンピュータへ送って分析する方式も,前回の心電図記録との比較機能や,大量のデータを貯蔵できるうえ検索も容易であるといった特微のために多くの施設で採用され活躍している.
これらの自動診断システムの中核をなす分析プログラムは,これまでにたびたび論文や解説の対象2〜4)となってきたが,一般臨床や臨床検査業務に携さわる医師や技師にとって,これらの資料の多くは詳細に過ぎ,何らかの手がかりがなければ取りつきにくいのではないかと心配される.そこでわれわれは,分析プログラムの1例としてミニコン内蔵型IBM 5880心電図記録分析装置(ECG Acquisition and analysis cart)で使用されているIBM 5890プログラムをとりあげ,心電計端末から送られた心電図信号が診断ロジックによってどのように処理され,最終的な診断レポートにまとめられるかについて,概略の流れを紹介した.またIBMプログラム同様アメリカで広く使用されているTelemedプログラムの特徴についても若干言及した.
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