特集 ウイルス疾患の検査法
ウイルス検査法概論
ウイルス検査室のデザイン—血清反応
中村 正夫
1
1国立病院医療センター臨床検査科細菌
pp.1192-1200
発行日 1975年11月15日
Published Date 1975/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542909159
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臨床検査の立場として,ウイルス検査を行うためには,なお多くの問題点があることは既に述べられているところである1).しかし一方,ウイルス検査の必要性も認められ,その対象となる疾患も増えつつあると思われる.検査術式その他,ウイルスに関する進歩は目覚ましいが,これを実地に応用するためには,今後どのような設備,規模が必要か,主として血清検査を中心に,病院におけるウィルス検査室のデザインを考えてみたいと思う.そのためには,ウイルス検査の特徴および一般血清検査,微生物検査との関連も考慮しなければならない.臨床ウイルス検査の立場では,ウイルス分離あるいは形態学的検査などの意義も大きいが,比較的簡単にできる血清検査が広く行われているのが現状である.これからウイルス検査を始めようとする場合も,まず実行可能な血清検査から試みるのが順序と考えられる.
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