Senior Course 生理
心機図検査
高橋 文行
1
1順大内科循環器
pp.1144-1145
発行日 1975年10月15日
Published Date 1975/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542909147
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心機図という言葉は,本来,心臓の電気現象である心電図に対応して,機械的現象を表現するために用いられたものである.しかしこの言葉の使用に関しては人により多少の違いがある.広義には心音図をはじめ,心尖拍動波(以下ACG),頸動脈波,頸静脈波,心臓超音波検査,バリストカルディオグラムなど,循環器系に関するすべての記録が含まれるが,狭義には心,大血管に起因する可聴域以下の低周波振動の記録であると解釈される1).すなわち,胸壁からのエネルギーを電気的に変換し,これを曲線として記録する心尖拍動波,大動脈波,キネトカルディオグラムなどを示すことになる.また,心電図,心音図を同時記録し,これと対比することにより,なるべく多くの情報を得ようとするものであり,繰り返して行える非観血的検査法として循環器疾患の診断に不可欠なものである.
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