特集 日常臨床検査法
Ⅰ.スクリーニング検査と精密検査
1.化学—4)内分泌・1 甲状腺疾患
玄番 昭夫
1
1日本専売公社東京病院検査科
pp.1381-1382
発行日 1974年12月25日
Published Date 1974/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542908782
- 有料閲覧
- 文献概要
甲状腺疾患と臨床検査
1.甲状腺疾患患者の分布
群馬県は地方病性の甲状腺腫(単純性甲状腺腫)患者が多いことで有名であるが,表には群大病院第1内科甲状腺外来を訪ずれた1,649名の疾患の種類と頻度とを示した.このように外来甲状腺疾患患者の40〜50%は甲状腺機能亢進症であり,そして約5%に同低下症が認められる.しかし残りの半数は甲状腺機能障害がないか,あるいはあっても軽度のことが多い単純性甲状腺腫,炎症性疾患,そして腫瘍などの患者である.したがって甲状腺疾患における臨床検査は,機能障害を疑う場合と,そうでない場合とではいくぶんその検査の選び方が違ってくる.
Copyright © 1974, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.