検査機器のメカニズム・5
血圧計(観血式)
瓜谷 富三
1
1東芝KK医用機器事業部
pp.546-547
発行日 1972年5月15日
Published Date 1972/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907627
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1.血圧計と圧力トランスジューサー
血圧を測るには,一般に腕帯と圧力計を使うRiva Rocciの聴診法が用いられているが,ここで述べるのは,直接血管にカテーテルや注射針を挿入して測定する観血式電気血圧計である.一般的な構成は図1のとおりで,この中で圧力トランスジューサーは圧力を電気信号に変える重要な機能をもっている.圧力トランスジューサーは今まで多くの種類が発表されたが,現在は抵抗線歪ゲージを使うものが代表的である.また最近では,半導体歪ゲージのトランスジューサーもいくつか見られるようになった.
抵抗線歪ゲージの原理は簡単で,抵抗線に弾性限界内で力を加え伸長させると抵抗値が増すことを利用するもので,圧力計の場合は受圧膜に作用するわずかな力を抵抗線に伝えている(図2).
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