カラーグラフ
血小板のおいたち
日野 志郎
1
1東京逓信病院内科
pp.938-939
発行日 1970年10月15日
Published Date 1970/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906914
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骨髄で多潜能幹細胞が核質の増殖を続けて巨核芽球になる,と考えられる。巨核芽球には10個ぐらいの核小体がある(図1)が,はっきりしないことが多い.核の大きさに応じて細胞質は増大し,核に近いところからアーズル顆粒を生じ(前巨核球),しだいに周辺部へ及ぶとともに顆粒は粗大となり,塩基好性を失う(巨核球).電子顕微鏡でわかることだが顆粒群のあいだに血小板分離膜を生じ,分野形成が起こって血小板の母体になる(図3).それが何らかの様式で分離して血小板になる,あとに裸核(図7)が残り,細網内皮系で処理されるという.図はすべて真性多血症患者の骨髄標本(パツペンハイム染色)により,原拡大率は500倍.
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