今月の主題 毒物検査
技術解説
毒物検査でのLC/MS
植木 眞琴
1
Makoto UEKI
1
1三菱化学ビーシーエル ドーピング検査室
キーワード:
LC/MS
,
薬毒物分析
,
質量分析法
Keyword:
LC/MS
,
薬毒物分析
,
質量分析法
pp.1501-1506
発行日 2000年11月15日
Published Date 2000/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904615
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近年のイオン化法の進歩に伴ってMSによる薬毒物分析が急速に普及しつつあり,それまで困難だった熱に不安定な化合物や,難揮発性物質の分析に利用されるようになってきた.救急医療の分野では迅速性が必要であり,また裁判化学の分野では,広範囲の毒物や標準試料の入手が困難な規制薬物,ならびにそれらの代謝物同定に際して,科学的な鑑定証拠が求められる.このような目的には試料調製が比較的容易で,分子構造情報の得られるLC/MSが最も適している.ここでは毒物検査に有用な最近のLC/MS技術について解説する.
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