今月の主題 生活習慣病
巻頭言
生活習慣病
戸谷 誠之
1
Masayuki TOTANI
1
1国立健康・栄養研究所母子健康・栄養部
pp.955-956
発行日 1999年9月15日
Published Date 1999/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904163
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今世紀の半ばに経験した世界大戦後に,わが国の健康政策は大幅に転換された.こうした変革の結果として,それ以前には国民病と言われていた急性感染症や結核などの感染性病変が激減し,国民の多くが期待していた長寿化への願望が今日では現実のものになった.しかし,その一方では少子高齢化が深刻な社会問題としてクローズアップされるに至っている.
このような現状にあって,国民はより健康で充実した生活(QOL)を全うできるような医療・保健環境が作られることに対して大きな期待を抱いている.そこで,1997年に厚生省はこれまでの保健政策を発展的に再構築する施策として新たに健康日本21計画を創設し,その目玉の1つとして生活習慣病対策を掲げた.
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