今月の主題 in situ hybridization
話題
非核酸PNAプローブを使用したin situ hybridization法
芹澤 昭彦
1
,
川井 健司
1
,
長村 義之
2
Akihiko SERIZAWA
1
,
Kenji KAWAI
1
,
Yoshiyuki OSAMURA
2
1東海大学医学部付属病院病理診断科
2東海大学医学部病態診断系病理学
キーワード:
PNA
,
in situ hybridization
,
ISH
,
EBV
Keyword:
PNA
,
in situ hybridization
,
ISH
,
EBV
pp.1013-1016
発行日 1998年9月15日
Published Date 1998/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903836
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1.はじめに
分子生物学の発展によりさまざまなデオキシリボ核酸(DNA)が単離され,その塩基配列が解明されてきている.病理診断においてもin situhybridization (ISH)法による癌およびウイルスの遺伝子レベルの検索が日常行われてきている1,2).特にウイルス遺伝子の検出は,診断的価値が高く有用であり種々のウイルスに対するプローブが市販されている2).DAKO社から新しくPNA (Peptide Nucleic Acid;ペプチド核酸)を応用したEpstein-Barr Virus (EBV)プローブが市販された.PNAプローブは,従来のISH法に使用されているDNAプローブ,RNAプローブおよびオリゴヌクレオチドプローブに比べて強い結合力が特徴で,また,生体内に存在しない物質であるため非常に安定しているなどの利点がある.オリゴヌクレオチドプローブによるISH法とPNAプローブを用いたISH法の特異性および染色性について比較し,PNAの長所,短所をここに紹介する.
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