今月の主題 母子医療と臨床検査
技術解説
妊娠後期の検査技術
糖代謝異常
豊田 長康
1
Nagayasu TOYODA
1
1三重大学医学部産科婦人科学教室
キーワード:
妊娠糖尿病
,
血糖値
,
糖負荷試験
,
HbA1C
Keyword:
妊娠糖尿病
,
血糖値
,
糖負荷試験
,
HbA1C
pp.783-787
発行日 1997年7月15日
Published Date 1997/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903367
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妊娠後半期には妊娠糖尿病の頻度が上昇するが,そのスクリーニング検査法としては,グルコース・チャレンジテストや朝食後随時血糖値などがある.前者は精度は優れているが煩雑であり,現在わが国では後者が推奨されている.診断は糖負荷試験によって行われるが,その方法および基準はいまだに国際的に統一されていない.HbA1C,フルクトサミン,グリコアルブミン,1,5アンヒドログルシトールなどは,糖尿病合併妊婦の血糖管理には有用であるが,妊娠糖尿病のスクリーニングには適さない.
本稿では,妊娠時糖代謝異常の診断ならびに管理に有用な検査について,必ずしも妊娠後半期に特有の検査ではないが,特にこの時期に留意して解説する.
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