学会印象記
第15回国際微生物学会議/第37回日本臨床病理学会総会
本田 武司
1
Honda TAKESHI
1
1大阪大学微生物病研究所
pp.96-97
発行日 1991年1月15日
Published Date 1991/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900475
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裾野の広い微生物学研究
「微生物学-21世紀への展望」をキャッチフレーズに微生物学関係のオリンピックともいわれる第15回国際微生物会議が9月13日から22日の間,三輪谷俊夫(大阪大学微生物病研究所教授)組織委員長の下で日本学術会議と日本微生物学協会の共同主催により大阪市内の3会場で開催された.1903年のパリに始まるこの会議は,4年ごとに開催され,第11回会議が東京で1974年に開催されて以来,日本では第2回目の開催にあたる.本会議の母体がICSUからIUMS (国際微生物学連合)に昇格したことからもわかるように,微生物学の研究分野の裾野が広がり,会議の規模も拡大して今回の参加者は60か国から計約3000名を数えた.
会議は9月13日からの各種学術・運営委員会(いわゆるCOMCOF)で始まり,16日の盛大な開会式の後に,17日から22日の6日間にわたって学術発表が行われた.開会式当日は,応用微生物学分野で功績のあった別府輝彦(東京大学教授)氏が有馬賞受賞講演をされ,次いで,WHOの中嶋宏氏が世界の感染症の現況について,さらに,木下祝郎(協和発酵)氏が「アミノ酸発酵の過去と現在」というテーマで基調講演をされた.
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