増刊号 維持・継続まで見据えた—ISO15189取得サポートブック
Part.3 5章 技術的要求事項
5.4 検査前プロセス
微生物検査からみた「5.4 検査前プロセス」
中島 淳
1
1東京医科歯科大学医学部附属病院検査部
pp.1189-1193
発行日 2019年10月15日
Published Date 2019/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202165
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検査前プロセスとは,検体が検査に供される以前の“検体の採取・輸送”などの過程のことである.微生物検査ではこれらの過程で不適切な処理がなされると,病原体の検出が不可能となり,誤った検査結果の解釈につながる.信頼できる検査結果を得るために,検査室は,検査前プロセスに関する適切な手順を決めて,文書化する必要がある.しかし,単に,手順を文書化するだけでは不十分であり,その手順が検査室サービス利用者にとって参照しやすい環境でなければならない.又,微生物検査の検体は伝染性の病原体を含んでいる可能性があるため,検体を扱うときには,病原体が拡散しないための対策を講じるなど,感染対策への取組みも必要である.
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