今月の主題 腎移植
腎移植の実際
移植と合併症―感染症
竹田 雅
1
,
藤澤 正人
1
Masashi TAKEDA
1
,
Masato FUJISAWA
1
1神戸大学大学院医学研究科腎泌尿器科学
キーワード:
免疫抑制
,
日和見感染
,
生体防御機能
Keyword:
免疫抑制
,
日和見感染
,
生体防御機能
pp.783-786
発行日 2008年7月15日
Published Date 2008/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101647
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
近年の種々の新規免疫抑制剤の登場により,拒絶反応の発症頻度は減少し,移植腎の生着率も向上している.一方で,感染症は現在も臓器移植後の重要な合併症の一つである点には変わりがなく,時に生命予後に影響を及ぼす.免疫抑制療法の変遷とともに,感染症の種類も変化してきており,これに対する予防,診断,治療は,移植腎の長期生着を目指すうえでも重要である.本稿では,移植後の経過時期による分類や,各病原体の管理の現況と解決すべき課題について概説する.また,成人と小児においても移植後感染症の病態は異なり,小児期の特殊性についても言及する.
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.