今月の主題 私と臨床検査―先達の軌跡
私と臨床検査
私の臨床検査の研究を辿って
椎名 晋一
1
Shin-ichi SHIINA
1
1東京医科歯科大学
キーワード:
ベクトル心電図
,
心電図自動解析装置
,
脈波
,
人工知能
,
光カード
,
データベース
Keyword:
ベクトル心電図
,
心電図自動解析装置
,
脈波
,
人工知能
,
光カード
,
データベース
pp.293-295
発行日 2005年3月15日
Published Date 2005/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100382
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私が東京医科歯科大学の内科医局に大学院生として入局した1954(昭和29)年には臨床検査部がなかったので,受持ち患者の検査はすべて医師自身が行った時代であった.これが国立大学に検査部ができた1970(昭和45)年まで続いたのである.したがって,患者に対する診療のための検査を行うとともに,臨床検査に関する研究を行う好機でもあった.
「1954~1959(昭和29~34)年」
私の大学院の博士論文の課題は1959(昭和34)年「脚気様症候群におけるベクトル心電図の臨床的研究」である1).当時,ベクトル心電計は市販されておらず,東京医科歯科大学第三内科の故佐野豊美助教授(後に教授)がアメリカから持参された機器をお借りして博士論文の研究を行うとともに佐野助教授のテーマの研究をお手伝いして研究発表を行ったり2),診療のためのベクトル心電図検査を行った.現在,ベクトル心電図は臨床検査技師の教育内容にも含まれているように心電図の波形の理解に重要な情報を提供している.
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