連載 アーキテクチャー 保健・医療・福祉 第67回
蒲郡市民病院
久米 正樹
1
,
矢永 勝美
1
1(株)久米設計名古屋支社
pp.436-442
発行日 2000年5月1日
Published Date 2000/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903005
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自然治癒力を高める環境づくり
愛知県蒲郡市は風光明媚な三河湾に面し,海を媒介にした新しい環境,文化,経済の交流基地を目指して,街づくりが進められている.ヨットレースで有名なアメリカズカップの日本チームのキャンプ地がおかれ,市民が一丸となってヨット競技を支える土地柄でもある.
この地の中核病院である本病院は昭和20年以来地域の医療を支え続けてきたが,旧病院の老朽化と高度医療への対応のため,移転新築されることになった.周囲をミカン畑で囲まれた新たな敷地は,南に三河湾に浮かぶ島々,北に緑豊かな山々を望む恵まれた自然環境にある.全体構想にあたってはこの立地条件を生かし,人の五感に心地よく働きかけ,自然治癒力を高める潤いと温かみのある環境づくりを目指した.
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