増刊号 日本の病院建築
大学附属病院の建築
順天堂大学浦安病院を運用して
大塚 親哉
1
Chikaya OTSUKA
1
1順天堂大学浦安病院
pp.162
発行日 1991年11月20日
Published Date 1991/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901096
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病院建設に当たって要求されることは,建造物から受けるイメージが清潔であり,信頼性があることであろうが,最近の流行語になったアメニティということも,豊かな国,日本では忘れてはならないことである.筆者はさらに加えて,効率性の重要さを強く感じている.効率性とは,そこで医療に携わる職員にとっての効率性であり,仕事をしやすい職場ということである.
病院の経営は極めて厳しい現状にあり,合理化を計らねば赤字経営に転落するかも知れない.そのような中で,流行のアメニティまで演出するとなると,建造物の構造,諸設備はもちろん,職員の患者サービスのよし悪しまでが問題になる.サービスをよくするために,豊富な人的資源があればよいが,現在の健康保険制度下ではとても無理な注文であり,せめて職員のむだな動きをできる限り減らして,その分を患者サービスに向ける以外にない.
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