特集 地域医療構想策定ガイドラインをどう読み解くか
地域医療構想の目指すところ
佐々木 昌弘
1
1厚生労働省医政局地域医療計画課医師確保等地域医療対策室
pp.550-555
発行日 2015年8月1日
Published Date 2015/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541209902
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●医療法では,昭和60(1985)年の第一次改正以来,医療資源の適正配分について取り組んできている.地域医療構想は,都道府県ごとに策定される医療計画の一部として,基準病床数制度や5疾病5事業,在宅医療との有機的なつながりが重要となる.
●地域医療構想は,社会保障と税の一体改革の中で,医療提供体制と地域包括ケアシステムの同時構築の要となっている.つまり,単に都道府県が策定するのにとどまらず,市町村や隣接都道府県のさまざまな関係者との共通ビジョンとなることが求められる.
●10年後の目指す姿の実現のためには,個々の病院の自主的な取り組みや病院相互の協議による健全経営と役割分担が必須であるが,そのための判断材料は広く提供されなければならないし,最終的には地域住民の理解と適切な病院選択と受療行動が最大の鍵を握ると考えている.
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