病院管理の工夫
人工透析部門におけるソーシャルワーカーの役割
遠藤 三保子
1
1医療法人あけぼの病院医療相談室
pp.706-707
発行日 1982年8月1日
Published Date 1982/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207812
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人工透析療法は,すばらしい発展を遂げ,長期化安定化してきています.しかし,いくら医療が充実しても,人間が病に侵されて生活することは厳しく,透析患者は,その厳しさと不安を,日常的に,治療と一般社会生活との往復をしている中で痛感しています.MSWは,その不安に応え,治療と社会生活とのパイプ役をすることが大きな役割となります.
一般的に「障害を持って生活すること」,「目に見えない障害であること」は,障害受容を困難にして適応のバランスを欠きます.そして,病気は気力との闘いですが,透析患者はその気力もなかなか充実しません.MSWは,患者を精神的・身体的・社会環境的にとらえることで,障害受容をスムーズにし,病気に打ち勝つ動機づけもしてゆきます.
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