座談会
外国の病院に入院して—アメリカの病院生活
矢野 茂
1
,
矢野 幸子
1
,
佐藤 巧
1
,
吉田 幸雄
2
,
紀伊国 献三
2
,
守屋 博
3
1大倉商事
2病院管理研究所
3順天堂大学・病院管理学
pp.18-31
発行日 1962年6月1日
Published Date 1962/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201930
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日ごろの健康があだとなって
本誌 それでは,病院管理研究所の所長吉田先生がちょっとおくれてみえる予定でございますけれども,守屋先生の司会で始めさせていただきます。この雑誌は,日本唯一の病院管理に関する雑誌でございまして,この雑誌の読者は,だいたい病院の院長,事務長といった方がたであるわけです。いままで実際に病院にはいって,いろいろ体験された方のご意見というものは,あまり載っておりません。特に外国の病院の体験をした方のお話というのは,ドクターの立場では,いろいろみて来られて,発表された方もおりますけれども,まだ患者の立場で書かれたというのはあまりはいっておりませんので,たまたま貴重な体験をされたというので,きょうの座談会になりました。どうぞよろしくお願いいたします。
司会(守屋)いま話がありましたようにドクターの立場では,みなさん病院にお出かけなのですが,ご承知のように病院機能とドクター機能とは分かれているために,片側しか見ていないわけなのですね。患者の側から見るようなチャンスをお持ちの方は非常に少ない。ことにご入院になったフラワー・フィフス・ホスピタル,こういった贅沢な病院におはいりになった経験を持っている方は少ない。贅沢な病院というのは,すぐ日本ではまねはできないかもしれませんが,これもまたこれで貴重な経験で,そのへんの忌憚のないご経験をお話し願いたいと思うのです。
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