固定欄 看護管理
拾い話し(3)
C.T.
pp.914-915
発行日 1961年12月1日
Published Date 1961/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201865
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<都会にある一般病院の病棟婦長と,小さい個人診療所の奥さんの対話>
「近頃の若い看護婦は,仕事に対する使命観なんて,まるでなくて,仕事は,自分の私生活のための財源だと思つているみたい。毎月の勤務表をつくる時,まつたく悲しくなつちやうくらい,みんながみんな,自分勝手なことをいうのよ。自分のおけいこだとか,夜学だとか,友だちと遊ぶことが第一で,病室の方が,どうあろうと,それには,ほとんど,おかまいなしね。」
「今の若い人つてみんなそうよ。自分を主張することに関しては,絶対的なものをもつているわ。家の診療所で,この間,長い間いてくれた人が,妊娠して止めたの。いい人だつたから,続けて欲しいと思つたけれど,個人の施設では,産前産後をとられちやつたら,主人お手あげですもの。そして,新聞広告出して,7,8人の中から,しつかりしていて,何か自分でも夜は勉強したいなんていう人を,わざわざ選んだの。外にも,良さそうな人があつたけど,きつと,地方から出てきて勉強したい,なんていう若い看護婦さんには,しんの強いところがあつて,きつと将来まで,いつしようけんめいやつてくれると思つたわけなのよ。」
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