診療
製造の面から見た保存血液
pp.862-864
発行日 1960年11月1日
Published Date 1960/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201737
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医学の進歩に伴つて,輸血が急速に増加しているが,それに使用される血液の大部分が保存血液である。わが国においては,昭和26年にはじめて血液銀行が設立されて以来年々その製造量は増加し,昭和34年には年間約43万lの保存血液が製造され輸血に使用された。
(他に大病院でいわゆる院内血銀を設け自家使用の保存血液を造つているところがあるが,その製造量はわずかである。)この保存血液がわが国の医療上に果した役割は極めて大きいものであるといわなければならないが,これこそ製造の面から見たとき,この陰に買血制度に根ざす多くの困難な問題を見出すのである。
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