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あとがき
吉田 幸雄
pp.1002-1003
発行日 1959年12月1日
Published Date 1959/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201597
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- 文献概要
いよいよ1959年も,あと旬日で終りをつげます。今年をふりかえるといろいろと御苦労が思いだされる事とお察ししますが,健保診療報酬の値上げでどうにか一応一息つかれたことと思います。しかし本年の後半から一般産業は再び好景気となり,労働者の賃金の引上げ,物価の値上りが徐々にあらわれて来たようで,改めて病院経営に暗影がさして来るようです。少くともこの暮の一般のボーナス景気からは病院職員は見はなされているようです。社会保険の奉仕機関だからしかたがないともいえるかも知れないが,社会に代つて病人の苦悩を相手としてつとめている病院職員の労苦に対して,何らか社会的感謝の意志表示があつてもよいと思います。病院のクリスマスも病院職員の犠牲によつて行われています。これで良いでしようか。社会保障は経済的相互扶助だけでは割り切れません。社会の人に代つて気の毒な人のお世話をしている機関の人々の精神的労苦の価値を忘れてはならないと思います。病院の開設者や院長先生方いかがでしよう。年末位いは地域の有志の援助によつて,1年間の病院職員のこの労苦に精神的慰安を与える組織を考えて上げられないでしようか。--年末の所感。
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