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編集後記
鈴木 明子
pp.370
発行日 1978年5月15日
Published Date 1978/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101690
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「自分だけは大丈夫安全である」と日頃思っているものに天災に加えて精神障害もあるのではなかろうか.多数決の社会では弱くて自己主張のできそうにない人々は,時には恩恵に浴さない時代を過す.今日の精神障害者は自分の心の殻,家族,学校,職場,一般社会と常に重くのしかかる問題に対処していかなければならない.
助ける側にある精神医療従事者は交錯する価値観と個人の力の限界から,ともすれば何かに原因や責任をかぶせることで息抜きをしたくなってしまう.今働いている人が精神医療を支え明日への発展を願いつつ額に汗しているので,ありのままにその姿を文字で表わしてもらった.これが本号の主眼点である.
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