鏡下咡語
Candidaと急性扁桃炎
石丸 幹夫
1
1ひょうたん町耳鼻咽喉科医院
pp.136-137
発行日 1975年2月20日
Published Date 1975/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492208172
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耳鼻咽喉科外来を訪れる患者のうち感染症のしめる割合はかなり多い。化学療法の進歩は,これらの治療に役立つて,容易に治癒させる事ができるようになり,私どもも大助りであるが,反面その内容は複雑となり,少しでも勉強をおこたると,新薬の方だけどんどん進歩してしまい,とり残されそうになる。
医学の進歩は細菌学の進歩に負う所が多いが,少々細菌学をかじつた私には,まことにそれを感ずる。バーネットの新しい免疫学,レーダーバークの細菌遺伝学などの講演を聞いた卒業後間もない頃より,私は微生物の変異の仕組に魅せられたりした。たしか昭和34年頃と思うが,当時耐性ブドウ球菌が問題にされるようになり,小酒井博士(現順天堂大教授)を中心に全国国立病院ブドウ球菌研究斑がつくられ,全国的に調査された事がある。
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