Japanese
English
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色素性薔薇疹の1例
A CASE OF ROSEOLA PIGMENTOSA
島雄 周平
1
,
内海 浩一
1
Shuhei SHIMAO
1
,
Koichi UTSUMI
1
1鳥取大学医学部皮膚泌尿器科教室
1Department of Dermato-Urology, Tottori University School of Medicine
pp.83-86
発行日 1965年1月1日
Published Date 1965/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203995
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I.はじめに
1944年速水1)は成年に初発し,一見梅毒性薔薇疹を思わせる薇薔疹ないし小紅斑を前駆とし,漸次それが色素斑に移行することを反覆しながら色素斑を増加し,遂には被覆部皮膚の大部分に蔓延するに至る,きわめて慢性の色素沈着異常を主徴候とする8症例を詳細に観察して,これを独立疾患として色素性薇薔疹(Roseola pigmentosa)と命名した。その後の本邦における本症の報告は比較的に少なく,色素性薇薔疹として報告されたものに坂本・森田2)の1例,渡辺他3)の3例,山田・西村4)の1例,大森・植木5)の1例,小林・飯田6)の1例があり,その他に所謂原因不明の皮膚色素沈着症として報告された蕭7)の1例が本症に属すると考えられる。われわれは最近その診断の過程に比較的興味があつた色素性薇薔疹と考えられる1症例を経験したので追加報告する。
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