Japanese
English
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頻尿,陰萎などに対するバランスの応用
APPLICATION OF BALANCE IN POLLAKIURIA AND IMPOTENCE
菅原 光雄
1
,
山田 匡
1
M. SUGAWARA
1
,
R. YAMADA
1
1弘前大学医学部皮膚科泌尿器科教室
1Dept. of Dermato-Urology, School of Medicine Hirosaki University
pp.467-469
発行日 1963年5月1日
Published Date 1963/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203512
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Ⅰ.はじめに
近年,泌尿器科領域においても明らかな器質的病変がないのに頑固な愁訴を有する患者が増力の傾向にあり,その内容としては尿意頻数,残尿感あるいは陰萎等が主である。周知の如く,不安神経症では心臓血管,呼吸器,消化器,泌尿器,内分泌系における諸種の自律神経系機能障害に基づく症状や,不安感の増大に伴い盗汗,頻尿,下痢悪心,不快な緊張感など心身両面の症状を示すことが多いといわれ,心気症,神経質のものにも疾病恐怖,頻尿,陰萎などの症状の現われることが知られている。
著者らはさきに,このような愁訴を有する患者約70例につき精神身体医学的検索を行ない,人格像としてヒポコンデリー性,ヒステリー性の前景への現われ,内向性の後退や,ノイローゼ傾向を認めるとともに,性格の自已評価,脳波所見などについて検討したが1),このたび上記患者の一部に精神神経平衡剤クロルジァゼボキサイド(バランス・山之内)2)3)を使用して,みるべき効果を得たので以下にその大要を報告する。
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