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皮膚科図譜・102
ダリエー氏病
DARIER'S DISEASE
沓掛 純一
1
Junichi KUTSUKAKE
1
1横浜警友病院皮膚科
1Dept.of Dermatology Keiyu Hospital, Yokohama
pp.1156
発行日 1959年10月1日
Published Date 1959/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202668
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患者:41歳,主婦,生来健康で他に疾病を見ない。11歳の頃より頭部に脂漏性湿疹の如き病像を呈する軽度の掻痒性皮疹生じ,次第に下腹部,鼠径部に粟粒大乃至帽針頭大の暗褐色略円形の小結節を生じ漸次蔓延する傾向を示した。一般に自他覚的症状は共に夏季に増悪し,冬季に軽快する。粘膜,結膜,爪甲は侵されず,胸腹部内景に異常なく,又身体的,精神的の先天性異常を合併していない。組織学的には顆粒層附近に円形体,顆粒の存在,棘細胞層に於ける間隙形成,真皮の軽度の円形細胞浸潤が見られるが角質増殖,乳頭の延長肥大は著明ではない。本家系を図示すれば第3図の様であり,血族結婚の事実はない。斜線は罹患者である。優性遺伝を指向するものと思われる。
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