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本号の扉では,坂本博昭先生が,「脳神経外科で「小児は成人のミニチュアではない」と主張すべきか?」とのタイトルで寄稿されています.確かに,小児といっても年齢の幅がありますので,幼児期を過ぎれば大人の縮図のようですが,先生の想いには,若手に,難しいことはないから小児脳神経外科に興味をもってほしいとの意図があるようです.総説では,石原秀幸先生らが「Telestroke」と題して,脳卒中における遠隔診療のことを書かれています.COVID-19の影響で遠隔診療の方向性はますます加速しているようです.初診での遠隔診療にはハードルがあるようですが,strokeならではの対応の仕方もあると思われます.また連載は「脳外傷後高次脳機能障害患者の自動車運転再開」で,河井信行先生らによる寄稿です.その他,研究論文,テクニカル・ノート,症例報告,教訓的症例と本号は論文が満載です.
さてこのたび,雑誌『脳神経外科』は新年号から大きくリニューアルをすることとなりました.新機軸として毎号特集テーマを決めて,その分野を牽引するリーダーにお力添えをいただき,企画をしていただきます.特集テーマは,脳血管障害,脳腫瘍,脊椎・脊髄,機能,小児,学際的領域など,脳神経外科学のサブスペシャリティー分野はもちろん,臨床・研究に資するさまざまなテーマを取り上げます.第1巻からほとんど変わらず長年親しんできた本誌の表紙ですが,こちらもまったく新しいものになり,判型も大きくなり,多くの図表をより見やすく読み進められます.隔月の発行となり,初回の49巻1号(2021年1月発行)は,兵庫医科大学脳神経外科の吉村紳一教授の企画で,特集テーマは「脳動脈瘤治療」です.次いで,49巻2号(2021年3月発行)は特集テーマ「画像読影」で,新潟大学脳研究所脳神経外科学分野の藤井幸彦教授が企画されます.49巻3号(2021年5月発行)は特集テーマは「グリオーマ」で,熊本大学脳神経外科の武笠晃丈教授の企画となります.
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