特集 困ったときの漢方—この症状に役立ちます!
扉
鈴木 富雄
1,2
1大阪医科薬科大学地域総合医療科学寄附講座
2大阪医科薬科大学附属病院総合診療科
pp.366-367
発行日 2024年4月15日
Published Date 2024/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429204745
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総合診療やプライマリ・ケアの現場では「全身倦怠感」「あちこち痛い」「めまい」「微熱」を主訴に専門科を受診しても異常がなく、原因不明の不定愁訴とされる患者に数多く出会う。診断名をあえてつけると「機能性身体症候群」「身体症状症」「慢性疼痛」などとなるが、有効な治療法の提示は簡単ではない。
また、朝起きられずに不登校となる中学生や高校生、月経前症候群や更年期の症候への対峙を求められることもある。さらに最近では、コロナ感染後に「不定愁訴」的な症状で受診する患者も増えている。
これらの患者に対して、西洋医学の枠組みだけでは満足のいく結果を出すことは難しく、そこで「困ったときの漢方」と考えてみてほしい。
「漢方」と聞くと難しい理論を思い浮かべ、いわゆる「証」というものを正確に見立てることができないとダメなのではないか、と思う読者も多いかもしれないが、本特集では「この症状に役立ちます!」に焦点を絞って、明日の日常臨床に即役立つ特集としたい。
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