オール沖縄!カンファレンス・5
顔が腫れ、手も痛みます!
島袋 彰
1
,
徳田 安春
2
1沖縄県立宮古病院 総合診療科
2臨床研修病院群プロジェクト群星沖縄センター
pp.631-636
発行日 2017年5月15日
Published Date 2017/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429200922
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CASE
患者:51歳、男性。
主訴:顔面の腫脹。
現病歴:風邪気味で、来院1カ月ほど前に葛根湯を内服した。その翌日、農作業中に上口唇と頬の腫脹を自覚し、近医を受診したところ、抗アレルギー薬の点滴を受けた。2日後には症状が消失した。来院3週間前にも同様のエピソードが出現し、再び抗アレルギー薬の点滴を受けて、2日後に消失した。来院1週間前にも農作業中に同部位に腫脹が現れたが、2日で自然寛解した。来院前日には昼過ぎから同部位に腫脹が出現し、夜には両頬まで広がった。エピソードが4週連続で起きており、精査目的で近医より当院紹介となった。症状出現時は長袖の服を着てさとうきびの刈り取り作業をしていたが、農薬などの使用はなく、虫刺されの覚えはない。皮膚の発赤やかゆみもない。飲み込みは問題なく、呼吸困難の自覚はない。発熱や全身倦怠感はない。
Review of systems:頭痛、脱毛はない。視力に問題はない。ドライアイ・ドライマウスの自覚はない。両手関節が痛いが、農作業に伴う症状だと考えている。
既往歴:以前心拡大を指摘された。食物や薬物に対するアレルギーはなく、喘息の指摘もない。
社会歴:喫煙歴;1日10本を30年間。飲酒歴;缶ビールを2本/日。職業;さとうきび農家。
家族歴:同様な浮腫をきたす者はいない。血液疾患・リウマチ性疾患の者もいない。
内服薬:特になし。
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