血液内科学が得意科目になるシリーズ・19
輸血なんて簡単さ!
萩原 將太郎
1,2,3
1国立国際医療研究センター血液内科診療科
2国立国際医療研究センター輸血室
3国立国際医療研究センター細胞調整管理室
pp.976-978
発行日 2015年10月15日
Published Date 2015/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429200373
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歴史上初のヒト-ヒト間の輸血は,1827年に行われています1).なんとこれは,ABO式血液型が発見される70年以上も前のことです.当然,クロスマッチの概念もありません.おそらく,重篤な合併症もあったはずです.現代のわれわれからすると野蛮な行為に見えますが,当時では最先端医療だったのです.輸血医療の進歩により,当時とは比較にならないくらい輸血は安全になりました.しかし,輸血のリスクがなくなったわけではありません.
今回は,事例を通して,見逃してはならない輸血の合併症について考えてみましょう.
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