JIM臨床画像コレクション
珪肺の胸部X線写真とCT像
木村 琢磨
1
,
米丸 亮
1
,
川城 丈夫
1
1国立療養所東埼玉病院内科
pp.1074
発行日 2001年11月15日
Published Date 2001/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414903401
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症例は67歳.男性.30歳代にトンネル工事に従事していた.50歳頃より労作時息切れが出現し外来を受診し,粉塵吸入歴と胸部X線所見より珪肺症と診断された.肺性心も合併し,現在の呼吸困難はHughJones分類IV度であるが,在宅酸素療法により自覚症状は軽減し,当院外来へ通院中である.以前より,胸部X線で特徴的な粒状陰影が認められていたが,最近.一部の陰影の腫留様の変化が認められた(表紙写真・上).そのため,肺癌などを鑑別するために胸部CTを施行したが,明らかな腫瘤は認められず,陰影は粒状陰影が融合した大陰影(表紙写真・下)であると考えられた.
珪肺は珪酸の吸入によるとされ,石綿(アスベスト)による石綿肺などと合わせて塵肺(pneumoconiosis)といわれる.
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