特集 今こそ知りたい! ロボット時代の腹腔鏡手術トレーニング―腹腔鏡技術認定を目指す泌尿器科医のために〈特別付録Web動画〉
企画にあたって
宮嶋 哲
1
1東海大学医学部外科学系腎泌尿器科学
pp.708-709
発行日 2021年9月20日
Published Date 2021/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413207330
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1991年にClaymanらが世界初の腹腔鏡下腎摘除術成功という歴史的快挙を成し遂げ(N Engl J Med 324 : 1370―1371,1991/J Urol 146 : 278―282, 1991),その後,さまざまな医療機器の進化と光学視管の改良によって,泌尿器科領域における腹腔鏡手術は飛躍的に進歩しました.腹腔鏡手術は泌尿器科患者に低侵襲性という恩恵をもたらしましたが,直線的な鉗子による動作制限と内視鏡単眼レンズに伴う奥行き感の欠如という技術的なハードルは厳然として存在し,泌尿器科医が安全な腹腔鏡手術を施行するには一定のトレーニングが必要でした.
2000年に手術支援ロボットda Vinci®が誕生し,2009年にわが国でも薬事承認されると,根治的前立腺全摘除術をはじめ,多くの手術にda Vinci®が使用されるようになりました.手術支援ロボットは腹腔鏡手術の「動作制限と奥行き感のなさ」というハードルを一足飛びに乗り越え,手術難度を低減させ,手術の根治性と機能温存手技はさらに向上しました.
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