Japanese
English
手術手技 外来小手術
尿道異物と結石
Urethral Forcign Body and Calculj
川村 直樹
1
Naoki Kawamura
1
1日本医科大学泌尿器科学教室
1Department of Urology, Nippon Medical School
pp.293-297
発行日 1989年4月20日
Published Date 1989/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204953
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尿道結石の全尿路結石に占める割合は約2%といわれ1),大半は上部尿路由来の結石である。また,Amin2)によれば後部尿道結石が37%,前部尿道結石が63%で,うち約10%が舟状窩に存在する。一方,尿道異物は膀胱異物と合わせても本邦における報告は約1200例で,外来患者に占める割合は約0.07%であったとされている3)。このように尿道結石,異物は比較的頻度の少ない疾患ではあるが,尿道に嵌頓している場合には直ちに外来で摘出を要求されることが多く,また,その存在部位,形状などにより摘出方法にも相異がある。特に最近ではEndourologyの発達に伴い出現してきた内視鏡,結石破砕装置,各種異物摘出器具を尿道結石,異物の摘出操作にも応用でき,これらを組み合わせることにょり,多くの症例で経尿道的摘出が可能となってきた。半面,経尿道的操作では尿道に損傷を起こす危険性のある症例も中にはあり,この場合には積極的に手術を施行した方が術後合併症も少ない。そこで本稿では経尿道的治療,手術治療双方について図説し,述べることとする。
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