Urological Letter・176
膀胱頸部狭窄に対する膀胱筋層切開(Cystomyotomy)
pp.887
発行日 1975年10月20日
Published Date 1975/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413202052
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膀胱頸部狭窄は前立腺摘除術後の重大な合併症である。術式の種類にはかかわりなく起こる。過去20年余の自分の経験から,前立腺にある程度まで進んだ炎症があると狭窄が起こりやすいようである。膀胱頸部狭窄の症状は前立腺の手術後2ヵ月ないし6力刀間は現われないこともあるので,その診断は必ずしも容易ではない。しかし,ブジーやカテーテルを入れたとき膀胱頸部でつかえれば本症の診断が示唆される。
コーチゾン注射や膀胱頸部の再切除を初めとして,種々なる治療法がある.前立腺手術の直後から最初の2カ月間拡張を繰り返すことが恐らく最良の治療法であろう。この際膀胱頸部をあらゆる方向に強力に押し拡げて最大の効果を挙げるようにしなければならない。
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